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2006年04月28日

ちょっと大作

 今から書くことは、学界の定説などではなく、あくまでも私見ですからご了承の上お読み下さい。勿論机上の空論ではなく、生理学や病理学上の常識から照らし合わせたことと、多くの治療かが経験するであろう事象から考えたものです。

 以前流行ったインフルエンザ脳症が、強い解熱鎮痛剤であるボルタレンなどの非ステロイド系抗炎症剤の不適切な使用によるものだと言うことは周知の事実です。このボルタレンは、炎症物質であるプロスタグランジンの産生を阻害し炎症症状を抑えます。

 体内でのプロスタグランジンの産生を抑えると、このプロスタグランジンを産生するために必要な情報伝達物質であるサイトカインが以上に増え、このサイトカインによって多くの血管が傷付けられるようです。

 そのためインフルエンザ脳症の患者では、脳内だけでなく全身性の血管障害が見られます。つまり全身の障害が出てもおかしくないのですが、インフルエンザの時には脳内への異物の透過が増加するため、脳へのダメージが深刻化するのです。

 ちょっと難しくなってきましたね。

 インフルエンザの時には、解熱剤などを使わなくても脳症が起きることも知られています。これは特に脳への血液を濾過するためのフィルターが、ウイルスの進入によって甘くなるためです。元々のフィルター機能が未熟な子どもでは、インフルエンザの時深刻なダメージを受けるのはそのためです。

 ボルタレンを使うと、このフィルター機能の低下がより起こることも分かっています。そういう意味では、インフルエンザ+強い解熱剤は最悪の組み合わせだと言えます。これに脳のフィルターを通りやすい薬剤であるタミフルを加えると、正に大三元ですね。(こんな字でしたっけ?)

 今日書きたいのは実はこれではなく、痛み止めとして出されたときのボルタレンなのです。膝痛や腰痛、寝違え、五十肩、歯痛などなど、ありとあらゆる痛みに対して、ボルタレンは強い鎮痛効果を発揮します。

 但しこれは単なる痛み止めですから、本来の治療をしていないと一定時間が来れば痛みは再現してしまいます。飲めば痛みが無くなり、切れれば痛むわけですから、どうしても慢性的な痛みに対しては常用する方が少なくないわけです。

 本当はボルタレンのような強い薬を、長期間処方するのは常識的に疑問ですが、日常の臨床の現場ではこういった患者さんをよく見かけます。そもそもプロスタグランジンもある役割を持って産生されますから、そのプロスタグランジンを産生できなくなればどこかに歪みが生じるのです。

 そもそもプロスタグランジンは何故必要なのでしょう?

 これには炎症というものの役割を理解する必要があります。炎症というとマイナスイメージが強いのですが、炎症は身体の組織の修復には欠かせない反応なのです。また炎症は免疫反応の一部にも欠かせません。

 体内に異物が入れば、この異物を除去するために免疫反応が起こりますが、異物によって壊された組織を修復するには、まずはその壊れた組織を取り除く必要があります。つまり修復の第一段階は、その中途半端に壊れた組織の破壊を行うのです。これが炎症の一つの役割です。

 炎症が起こらなければ壊れた組織は修復が出来ません。これはアトピー患者の壊れた皮膚の組織を修復するための炎症をステロイドで止め、そのため栄養不良で常に血色の悪い状態であるのと似ています。

 また体内のウイルスなどを排除するために体温を上げるために炎症を起こし、免疫活動を助けたりもします。当然インフルエンザで体温が下がれば、それだけウイルスは活性化し増殖することでしょう。そこにタミフルを入れて脳へダメージを与える機会を増やすわけですから、現代医療も考えものです。

 さて説明が長くなりましたが、例えば膝が痛く水が溜まっているようなときにボルタレンを使えばどうなるでしょう?膝の組織を修復すべく起こった炎症を、ただ単に炎症を抑えるという目的のために長期使用すれば、インフルエンザの時のような血管障害や起こらないとは言えません。

 折角の修復反応を鈍らせて血流を妨げれば、関節の軟骨は栄養障害を起こし、より変形を起こしやすくなるのではないでしょうか。生体の反応は、必ず多くの理由から多くの目的で行われています。

 これを一部分だけ止めることは、その場しのぎ以外の何者でもなく、後で痛いしっぺ返しを食らうことになるんです。勿論痛みが死ぬほど嫌で、胃潰瘍の一つや二つは構わないし、人よりも10年早く膝の人工関節を入れるようになっても構わないから、今の痛みを抑えたいという人はどうぞ自己責任で飲んで下さい。

 ここではリウマチ等の膠原病系の方は対象にして書いていませんので、リウマチの変形とは必ずしも適合しませんのでご理解を。

 ここまで書いたのでついでに膝の治療のアドバイスを。

1.膝の治療には、骨盤の機能異常、股関節の機能異常、膝関節の機能異常、足関節の機能異常、筋力のアンバランス、下肢アライメントの異常、重心の異常などを治療する必要があります。

2.サポーターなどは種類と場合によって適否が決まります。

3.場合によっては伸縮性のものは避け、綿包帯などで固定する必要があります。

4.膝が悪いときには横座り、あぐら、長座などは避けましょう。

5.テーピングは最低限だけにしましょう。

6.筋力トレーニングも種類が限られますので、力を付ければいいと言うことではありません。

7.湿布も最低限にすべきです。

8.自転車は止めましょう。

9.歩いて痛みがなければ歩行運動が推奨です。

10.温冷も場合により使い分けます。

11.関節水腫は勝手に改善されますので、大抵の場合(絶対ではない)抜く必要はありません。

12.痛み止めはなるべく使用しないように。

 ざっと書いてみましたが、自分で判断着かないときには専門家の指導に従って下さい。良い治療家なら、そう違ったことは言わないでしょう。(希望も込めて)

2006年04月27日

妊娠は計画的に

 「はしらーのーきーずーはおととーしのー!!」

 という訳で、ぼちぼちGW突入ですね。ひより堂は暦通りとなりますので、休日間の平日や土曜日も終日治療を行います。

 今日は来院した患者さんに、やっと重い腰を上げたかと言われました。結構見てるもんなんですね。

 話は変わりますが、つい先日患者さんの出産が終わりました。ほぼ予定日通りに産まれ、ぼちぼち順調な出産だったのではと思います。

 この患者さんは、32週を過ぎてから逆子で来院されましたが2回程度の治療で逆子が治り、その後も体調管理をするために来院をするように指導していました。ところがその後の診察で、再び2度目の逆子が発覚し、医師からは帝王切開を前提に話をされていました。

 次回の診察で逆子が治っていなかったら、帝王切開の予約を入れないといけないと、半泣きになりながら治療を続けた結果、見事逆子は治りました。

 やはり産前に身体を作っていなかった人は、妊娠してからもトラブルを起こすことが多いですし、治療の効果も現れにくくて大変です。お母さんは妊娠すれば良いとか、産まれれば良いでは済まされません。

 妊娠前からの身体作りを心がけ、取り敢えずの妊娠や、過失での妊娠をやめましょう。もしそうなった場合には、余程責任感を持って自主管理をしなくては、思わぬ事態を招きますよ。帝王切開でも産まれれば後は一緒なんてことは、無責任な人の言うことですよ。

 勿論産まれることが大事だとは思いますが、その後の子どもの一生はすごく長いのですから。

2006年04月26日

白い恋人

 最近は数え切れないほどの健康食品や健康器具が発売されています。当然、知っているものも知らないものもあるのですが、今朝来院した患者さんが、友人に頂いたものだと言って、腰に巻くカイロのような腰巻きを見せてくれました。

 腰巻きは中央が袋になっていて、その中に板状のものが入っています。どうもその板状のものが健康器具のようですから、取り出してみました。

 板は白い陶器の板のようなもので、表面にはPPフイラと言う文字と、札幌石屋製菓という文字が逆向きに型抜きされています。丁度、鏡に映した文字のような状態です。

 そこで取り敢えずPPフイラを調べると、どうもプラスチックを加工したようなもののようです。それに何か効果があるのかどうかは分かりません。

 もう一つの石屋製菓も調べましたが、札幌と石屋製菓をネットで検索すると、思いもしない情報が得られました。「石屋製菓・・・白い恋人」

 そうです、北海道土産として誰もが一度は口にする、銘菓「白い恋人」の製造元です。最近はこんなものまで製造するのかと、取り敢えず石屋製菓に直接電話してみました。(普通はしないんでしょが)「すいません、そちらで健康器具を発売していますか?」「はっ?いえ私共は製菓のメーカーですので....」

 「ですよねー(恥)そちらの名前が入った健康器具があるものでお聞きしたいと思ったのですが。」

 「はぁ(困)そういったものは、一応製菓のメーカーですので....」

 「ですよね。すいませんでした。」

 「いえいえ。ありがとうございました。」

 と、何ともおかしな人間だと思われたんでしょうね。誰かがお菓子の金型を勝手に利用してるんでしょうかね?誰か知っている人がいたら教えて下さい。

2006年04月25日

久し振りです

 やっと重い腰を上げて更新です。

 先日、久し振りに本を買いました。何の本かというと、最近話題の食品添加物の本です。まとめて3冊ほど買ったのですが、その内の一冊は先日テレビでたまたま見た、食品添加物を販売していたメーカーの方の本です。

 この方は様々な食品添加物を業者に向けて販売しておられましたが、ある日自分の娘が自分が販売した添加物入りのミートボールを食べているのを見てしまいます。

 「これ食べたらダメなの?」と聞かれ、食べてはいけないと食べるのを止めさせます。これは他の食品関連の方も言うことですが、自社の製品は我が子や家族には食べさせないという人が多いようです。

 ここでは特に、たらこやハム、ミートボール、コンビニおにぎり、醤油やみりん、酒などと、普段私たちが口にすることが多いものがあげられています。

 ただこの本のおもしろいところは、やたらと添加物はダメだと言うことではなく、まずは知識として知った上で選択をしましょうと言っていることです。これは私も同感です。

 無闇に怖がるのではなく、まずはしっかりとした知識を付け、それに対して出来ることをしましょうということです。

 また添加物添加物と言う割には、子どもに風邪薬を使う親の方がよっぽど馬鹿げています。ひより堂の患者さんには、この言葉の意味が分かりますよね?