私が初めてこの業界に入ったときに初めて就職したのは小さな個人医院でした。
リハビリスタッフの一員として働いていました。
小さな個人医院の場合理学療法士を雇うと給料が高いですから、案外鍼灸師や柔道整復師などや無資格者を雇う場合が多いんです。
治療効果などよりも少ない人件費で安全にの方が割が良いかもしれません。
リハビリと言ってもマッサージや簡単な機能訓練、物療のみですから、実際に別にどうと言うことはありませんでした。
個人的にはスポーツリハなどを勉強したいと思っていましたので、運動療法や手技療法もしていましたので、患者さんには結構喜ばれました。
その後医院を3軒と整骨院も3軒勤務しました。
年齢の割りに数が多いのは1〜2日で辞めた所があるからです。
まぁ辞めた理由は今考えると子供じみたものから適当だったものまで様々ですが、その中でも「ここが変だよ〜院」というのを書いていきます。
<ここが変だよ個人医院>
1.気分屋の医者
この人はとにかくその場の感情だけで動き、言葉を発する人でした。
ある日、腰痛の患者さんが来院しました。
年の頃なら20歳前半の女性です。
患者「あのー腰痛なんですが....妊娠しているかもしれないんです。」
医師「あぁそう...そしたらレントゲンはやめとこか。」
診察が終わりリハビリにマッサージの指示が出ました。
マッサージが終わると担当のリハビリ技師が呼ばれて3者で今後の治療と日常の注意です。
...とそこまでは良かったんですが..。
診察室から帰ってきた同僚が首を捻ってます。
リハ「あのおっさんおかしいで。あれだけ妊娠って言うてたのに、太りすぎや走れって患者に言うてたわ。」
そうです話に夢中になってるうちにすっかり妊娠の事なんか忘れてしまっていたんですね。患者さんは目を白黒していたとのことです。
もちろんリハビリスタッフがランニングは暫く止める様に言ったそうです。
2.ギリギリ?アウト?セクハラ?
これも上のと同じ医師です。
来院者は肩こりと腰痛の30代後半の女性。
いかにも神経質そうで、早目の更年期のようです。
患者「肩の凝りがひどくって...。」
医師「あんたなぁ..おっぱいが大きいからや。それで肩凝るんや。肩揉んでもらい。」
これも丁度同じリハビリスタッフでした。
リハ「...何か俺の患者にばっかり言うてる気がするわ..。」
3.マッサージ屋
これは私が結婚を間近に転職を図った医院です。
何となく薄暗く気味が悪かったんですが、当時は結婚前で安定した収入のために就職したんですね。
案外知られていないのですが、整骨院は社会保険が無いところがほとんどで、自分で国保に加入するんですよ。
収入も病院系の方が良いんです。
ここの医師は中国人夫妻で、今でも職安に行けば求人が出ています。
つまりすぐに従業員が辞めるんですね。(そら辞めるわ)
<勤務1日目>
低周波を当てる20代前半の女性。
聞いてみると3週間前に捻挫したとの事で、足首にテーピングを巻いていますが、こんな巻き方見たことないなぁ。
...というか無茶苦茶にテープを貼り付けてるだけ..。
私 「この怪我してから低周波だけですか?」
患者「はい」
私 「マッサージやリハビリは?」
患者「いいえしていません」
...もうすでに3週間たつのに腫れが残り、内出血が残っている。
私 「よほどひどい捻挫だったんですか」
患者「いいえ、今と変わりません」
私 「それでは院長と相談して運動療法を開始しましょう」
というわけで院長に直談判です。
就職1日目の人間が院長に直談判というのはこの業界では普通ありえないことだったんでしょうね。
院長はとても驚いていました。
私 「Aさんなんですが、もうそろそろ運動療法開始しないと、3週間経ってあの状態ではいけないのではないですか?」
院長「何...僕に指示するんのか。僕はスポーツドクターだよ。」
私 「嫌でも..あれではあまりにも治りが悪すぎますよ。明日からでも運動療法させてください。」
院長「...分かった。そしたら明日からお願いしましょう。これからも気付いたことがあったらお願いします。」
この医院では最初に取り決めがあって、リハに来た人はほぼ
全員マッサージです。(とりあえず揉みます)
朝からお年寄りが(顔色の良い)並んで待っているわけです。
もちろん全てを否定するつもりはありませんが、全員同じ治療で時間が決まっています。
一人10分です。(最初に院長からこう言われます)
電気はみんな自分で当てています。
定位置があるようで朝から自分の思ったところに行きます。
もちろん私も10分間のマッサージをこなしていきます。
その医院の前に働いていた整骨院では1日に約40〜50人治療していましたから、全く問題ありません。
でも他のスタッフはかなりきついらしく、1人に20分以上かかっています。
当然私のところだけ早く患者が減っていくわけです。
思いがけず私は翌日院長に呼び出されました。
院長「君は治療がえらく短いと患者が言ってたぞ。もっと長く揉みなさい。」
私 「はっ?...院長の指示通りですが。必要な治療をもっとしたほうが良いのではないですか。(もうすでに私は切れてしまってました)」
院長「君はマッサージが嫌いなんやろ」
私 「(そんなレベルの話や無い..と思いながら)はい嫌いです」
院長「....じゃ..もういいわ」
私 「はい、失礼します」
というわけで2日の安定婚前生活は幕を下ろしました。
<ここが変だよ整骨院>
1.筋肉院長
これは就職〜退職の最短記録を作った整骨院です。
ここは大阪に何軒ものチェーン店を持つ整骨院でした。
院長はかなりのやり手で、全てマニュアル通りです。
患者さんが入ってきたら
「こんにちは」
ベッド式のマッサージ器が止まれば
「起きれますか」
この院長曰く
院長「ええか、身体の痛みの原因は全て筋肉や」
私 「そうなんですか???他にも色んな見方があると思いますが...。」
こんな会話があって、少し労働意欲が萎え気味の私の耳に
院長「あいつ、ごちゃごちゃ言うたら辞めさしてええぞ。」
この院長がひそひそ声でスタッフに言ってた言葉が私の耳に入ってしまいました。
...翌日
私 「どうも合わないみたいなんで辞めます。」
その瞬間、勤務日数1日の最短記録が樹立されました。
ちなみにこの整骨院では肩こりでも膝痛でも腰痛でも全く同じ
治療でしたね。
こういうところは案外多いですねぇ。こういうところには行かないでくださいね。
まぁこの業界は変わった人が多いんですよ。
明らかに社会に不適応な人も多いですし、高卒で業界に入った人は下手をすると20代前半(早い人は18〜9歳で)先生と呼ばれて、命の恩人であったり名人のように自分より目上の人から認められたように言われます。(あくまで”ように”です)
これを続けていく内に立派な第二のオウム真理教が出来上がるわけです。
特に院長となるとかなりこの傾向が強くなります。
私はと言うと...そんなにおだててくれる人がいません。